brand design hub #01 – 想いからつくる、ブランドの核 -に登壇しました
2019.11.05
こんにちは。
アートディレクターの山口崇多です。

10月30日(水)に開催されたDONGURI Incとサイバーエージェント主催のイベント「brand design hub」に登壇しました。
イベントのテーマは「新しい価値を生み出し、育てる。デザイナーたちのブランディング施策」というもの。私は主に新しい価値の生み出し方について実例を交えながらお話させていただきました。
この記事では会場に来られなかった方へ向けて、当日私がお話させて頂いた内容を簡単にまとめます。


ブランドの価値を生み出す起点

グラフィックデザイナーとして参画する際は、ブランドを価値あるものにするために、ブランドの理念や特徴を連想しやすい印(ロゴマーク)を考え出すようにしています。
以前ブランド力についての記事でもお話した通り、イメージが想起されやすくなると、ブランドとして定着させることが容易になるためです。

ブランドロゴの作り方

ブランドロゴを作成するときの流れはおおまかに、①クライアントから頂いたコンセプトキーワードの解釈 ②コンセプトキーワードをビジュアルイメージ化 ③ビジュアルイメージとストーリーを融合させる という3フローに分かれます。
この3つを行うことで、可愛さやオシャレさといった表面的な部分のみが優れたロゴになってしまうことを避けています。
表層だけ整えられたデザインではターゲットにブランドの価値を深く納得させる力を持てないため、上記のようにしてビジュアルに意味を持たせてあげることが重要なのです。

では、私が普段どのようにロゴマークを作っているか具体例を交えて説明していきます。クライアントは福島県で復興支援を目的としたオーガニックコットン栽培事業を営む株式会社起点さまです。

コンセプトの解釈

まずは、クライアントから頂いたコンセプトキーワードを反芻して概念を理解し、関連する言葉や類似する言葉を導き出します。

今回は「起点」というコンセプトキーワードが提示されました。似たような意味を示すフレーズは「ものごとのはじまり」などでしょうか?
たとえコンセプトキーワードが素敵で分かりやすい言葉であっても、この作業は省略しません。ブランドがターゲットとする層に伝わりやすい表現が他にないか確認します。
ブランドの立ち上げ時から関わっている場合は、なるべく客観的にコンセプトキーワードと向き合うようにして、第三者にとっても分かりやすい表現を模索していきます。

ビジュアルイメージを作る

上記と並行して、コンセプトをビジュアル化していきます。

「起点」や「ものごとのはじまり」といったフレーズは広義であるため、想起されるイメージも人によって大きく異なります。ある人は「始球式」を思い浮かべ、またある人は「プランクトン」を思い浮かべてしまう・・・そういった状況は好ましくありません。
ブランドイメージの軸を定めるため、コンセプトを具象化してロゴマークのベースを作ります。今回は復興という目的や事業内容から、大自然を彷彿とさせる「川」などが候補にあがりました
「川」の絵から、即座に「始球式」を連想する人きっといないですよね。
このようにしてコンセプトキーワードから連想されるイメージとブランドが伝えたい事との間の溝を埋めてゆくのです。

ストーリーを融合する

ビジュアルイメージにストーリを足し合わせるというもう一手間で、ブランドの価値を高めることができるのですが、この辺りは今後別の記事でしっかりと紹介したいと思います。

今回は川というビジュアルイメージを繰り返し描くことで、「川って山にも見える!」という発見をしました。

ブランドの価値を高める

川と山はどちらも豊かな大地を連想させますし、川の一滴の水が山の木々を生み出すという循環もイメージできます。
このように様々な方法でビジュアルイメージをストーリーと組み合わせることで、ロゴマークを見た人にそのブランドらしい情景を浮かび上がらせることができます。
これでやっと、ブランドの成り立ちや理念まで感じ取ることができるロゴマークとなるのです。

まとめ

価値のあるブランドを生み出すには、ブランドの世界観のベースとなるロゴマークが欠かせません。
コンセプトキーワードの解釈、コンセプトキーワードのビジュアルイメージ化、そしてビジュアルイメージとストーリーの融合という3ステップを踏むことにより、表層が整っているだけではなくブランドの個性を活かしたロゴマークを作ることができます。


以上です。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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